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記憶の中の風景が目の前に 〜六花の森で出会う、六花亭の包装紙に描かれた草花たち〜

北海道のお土産として、誰もが一度は目にしたことがある、あの可憐な草花模様の包装紙。画家・坂本直行氏によって描かれたあの世界は、私たちの中に「北海道の原風景」として深く刻まれています。

あの包装紙!素朴でステキなんですよね!
 
 

今回訪れたのは、その記憶の中の風景が、そのままの息吹を持って形を成している場所。北海道中札内村にある、六花亭の「六花の森」です。

一歩足を踏み入れれば、そこには日常の喧騒を忘れさせる静寂と、季節が織りなす圧倒的な色彩が広がっていました。

木道の先に待つ「扉」

散策の始まりは、柔らかな木道を一歩ずつ進むことから始まります。周囲を囲む木々が風に揺れ、足元から伝わる木の感触を楽しみながら進んでいくと、森の景色に溶け込むように佇む、美しい木の建物が見えてきました。

ここが「六花の森」の入り口です。看板に記された文字を目にした瞬間、日常から切り離され、六花亭の美学が息づく理想郷へと招き入れられたような感覚に包まれます。派手な装飾はなく、ただ静かにそこにある入り口。この扉の向こうに広がる景色への期待に、胸が高鳴ります。

森に咲く花々

この森の醍醐味は、なんといっても「答え合わせ」の楽しさにあります。道端にそっと立てられた名標を見つけるたび、宝探しをしているような高揚感に包まれます。

今回、私が特にはっきりと十勝六花のその姿を捉えることができたのは「しらねあおい」や「オオバナノエンレイソウ」「エゾキンリュウカ」でした。

薄紫色の花びらが、春の光を浴びて優しく揺れる姿。まさにあの包装紙から抜け出してきたような瑞々しさです。さらに、清らかな水辺に目を向けると、輝くような黄色の色彩が飛び込んできました。

"六花"ですものね!
 
 

水面に映り込む「エゾリュウキンカ」。清流のせせらぎと相まって、森の生命力を感じさせてくれます。

 
キレイなところだなぁ〜。オレも行ってみたいな...
 
六花亭の包装紙に描かれる花々

「十勝六花」と呼ばれる代表的な6種に加え、さらに多くの草花たちが加えられて20種類以上の草花が描かれています。

十勝六花 (6種)
エゾリンドウ、ハマナシ、オオバナノエンレイソウ、カタクリ、エゾノリュウキンカ、シラネアオイ
その他の草花
ノハナショウブ、ツリガネニンジン、ミズバショウ、エゾノコリンゴ、クロユリ、ナニワズ、フクジュソウ……など。

十勝のスケール感

花々の足元を流れる水の音に癒やされながらさらに奥へ進むと、不意に視界が大きく開けました。

美しく手入れされた緑の芝生。その先には、淡い芽吹きを見せる木々が連なり、さらに遠くには、今なお白い雪を冠した日高山脈の鋭い稜線が、空との境界線を彩っています。

足元に咲く小さな花の「密やかな美しさ」と、背景にそびえる山々の「圧倒的な雄大さ」。

この対照的な景色が共存していることこそ、六花の森の魅力です。

緑と山のコントラストがステキですね!
 
 

緑の絨毯の先に現れる「理想郷」

森の散策を終え、最後に現れるのは、青空に美しく映えるモダンな白い建物です。

過度な主張を排し、水平方向へと美しく伸びる中札内工場の姿。森の「野生の自然」を抜けた先に現れるこの「洗練された人工美」のコントラストは、まさに六花亭が体現する「自然と文化の融合」の極みでした。

また、入り口近くにあるの包装紙がらのモニュメントは、まさに「実物大の答え合わせシート」のよう。

坂本直行氏がどれほど愛情深く、十勝の野生の花々を見つめていたか。このマークを前にすると、その想いが静かに、けれど確かに伝わってきます。

 
この絵だよな!
 

散策の最後には、心温まるおもてなしが待っていました。入館チケットを提示すると併設されたショップの奥にある休憩スペースを利用することができます。

包装紙の柄があしらわれた美しい暖簾をくぐり、窓の外に広がる緑を眺めながら、無料のコーヒーとお菓子をいただきます。

今回添えられたお菓子は「雪やこんこ」。心地よい疲れに、温かいコーヒーと甘いお菓子が優しく染み渡りました。

最後に

お菓子の箱を開けるとき、これからは単なる「包装紙」としてではなく、あの森で出会った花々の息吹、小川の音、遠くに望んだ雪山の景色、そして最後にいただいた一杯のコーヒーの温もりを思い出すことでしょう。

「記憶の中の風景」は、今、確かな手触りを持って私の心に刻まれました。皆さんもぜひ、自分だけの「答え合わせ」をしに、この美しい森を訪れてみませんか。

アクセス

www.rokkatei.co.jp

(2026.5.3)

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