
機材を揃え(第2回)、食材を選び抜き(第3回)、いよいよ迎えた「最初の一杯」。
その30分後に訪れたのは、単なる「目が覚めた」という感覚を通り越した、衝撃的な体験でした。これまでの朝が、古いモニター越しに世界を見ていたのだとしたら、その瞬間は、まるで最新の4Kディスプレイに切り替わったかのように鮮明だったのです。
「バシッ」と音がしそうなほど強制的に目が開き、脳の霧(ブレイン・フォグ)が消失したのです(第4回)。
それまでもやっとしていた朝の目の感じ。本当に変わりました。
ダイエット=空腹との戦い
そう信じて疑わなかった私にとって、この再起動(リブート)期間中に訪れた変化は、まさに「魔法」のようでした。
「我慢」という概念が、私の辞書から本当に消えたのです。
「苦痛」を伴わずに、身体が自動的にアップデートされる驚き
飲み終えた30分後に訪れた「4Kディスプレイの視界」の衝撃(第4回)。
しかし、私が真に驚いたのは、その後に続く、「まったく苦痛を伴わずに、身體が自動的にアップデートされ、結果が出る」という魔法のようなプロセスでした。
それは、ある日の午後1時、デスクワークに没頭していた私は、ふと気づきました。
「あれ、今日まだお腹が鳴っていない。お昼のことすら忘れていた……」
かつての私なら、午前11時を過ぎれば脳内は「今日のランチはまだかな」という思考が生まれていました。
しかし、バターコーヒーを相棒にした今、脳はケトン体というプレミアムな燃料を受け取り、静かに、かつ高速に回転し続けています。
本当に食欲というノイズが消え、圧倒的な集中力(フロー状態)だけが残ったのです。
きれいごとを書いているのではありません。本当のことなのです。
お腹が空いた感じがなくなるんですよね。
バイオハッカーの眼:スーパーの景色が変わる
身体がクリーンになり、順調の体重を減らして85kg台という新境地が見えてきた頃、不思議な現象が起きました。
スーパーの陳列棚を眺めていると、それまで「美味しそう」に見えていたパンや惣菜が、「自分のパフォーマンスを下げるノイズ」にしか見えなくなったのです。
- 糖質と添加物のテカリ: それはエネルギーではなく、インスリンを乱高下させる「バグ」のように映る。
- 成分表示の透視: 裏を見ずとも、「これは炎症の元だな」と身体が本能的に拒絶信号を送る。
これは単なる好き嫌いではありません。身体という精密機械が「最高級の燃料」を求めて自らアップデートを始めた、バイオハックの成果でした。
甘味料としての「エリスリトール」は完全無欠であると書籍に書かれています。スーパーなどでも売っていますが、内容を見ると「アステルパーム」なども加えられています。「アステルパーム」は"ハイリスク"と定義されているため、完全無欠とハイリスクが混ざっていて購入する気になれないのです。
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ジョコビッチが教えてくれた「引き算」の戦略
この感覚を後押ししたのは、テニス界の絶対王者ノバク・ジョコビッチの哲学です。
彼の「グルテンフリー」という選択は、単なる食事制限ではなく、「脳の霧(ブレイン・フォグ)を晴らし、自分を再起動するための戦略」でした。
以前、昼食にパスタを食べた後、猛烈な眠気が襲ってきてその影響度合いを経験していました。
私もそれに倣い、パンやパスタといった小麦製品を食べ回数が劇的に減りました。
- 小麦(グルテン)を断つ: 集中力を削ぐ「霧」が晴れ、午後の仕事のキレが劇的に向上。
- スマートなプラグイン: 揚げ物は小麦粉ではなく「米粉」を使う。楽しみを奪うのではなく、よりスマートな「代替品」に差し替える。
この「引き算」の戦略が、かつてないほど深い集中力と、穏やかな精神状態をもたらしてくれました。
意志力を使わない「ライフスタイル・ハック」
スタンフォードのケリー・マクゴニガル博士は、「意志力は消耗する資源である」と説いています。
バイオハックの真価は、空腹を「根性」で耐えることではありません。身体のシステム(ケトン体モード)を整えることで、そもそも空腹を感じさせず、意志力を一滴も無駄遣いしない状態を作り出すことにあります。
90.6kgから始まったこの実験。
「空腹を我慢する苦痛」から解放された今、私の視線はもはや体重計の数字だけではなく、その先にある「一生続く最高のコンディション」を見据えています。
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次回:突然の数値として現れる「ウーッシュ効果の衝撃」
次回は、突如として訪れる「ウーッシュ効果の衝撃」についてお話ししたいと思います。
機材(第2回)、食材(第3回)が揃い、脳のスイッチ(第4回)が入り、そして空腹からの自由(第5回)を手に入れました。
装備、燃料、そしてシステムは完璧に最適化されました。
身体の中で起きていた「静かな革命」が、突然の数値として現れる、そのドラマチックな瞬間を、ぜひその目で確かめてください。
