
「目が、開かない」
アラームの音で意識は戻っているのに、瞼(まぶた)には何キロもある重りが乗っているかのようで、指一本動かすのにも凄まじい決意が必要だった。
この、思考にモヤがかかったような『脳の霧(ブレインフォグ)』こそが、私を長年苦しめてきた正体でした。
鏡の前に立つと、そこには90kgを超えた自分の姿がある。
しかし、問題は見た目の数字だけではなかった。全身を包む正体不明の倦怠感。
そして何より、思考の解像度が極端に下がり、常に頭の中に薄い膜が張ったような「ブレインフォグ(脳の霧)」の状態。
「このままでは、自分の人生のパフォーマンスがどんどん削られていく」
そんな危機感の中で私が出会ったのが、シリコンバレーの起業家、デイヴ・アスプリー氏が提唱する『自分を変える最強の食事』だった。
歩行時に膝にかかる負担は「体重の3〜4倍」と言われてているかなぁ〜...
「意志の力」を信じるのをやめた

これまで、体調管理やダイエットがうまくいかなかったのは、自分の「根性」が足りないからだと思っていた。
しかし、この本は全く別の視点を示していた。
「人間の意志の力は有限であり、食事によって脳のOSを最適化すれば、努力せずとも集中力は手に入る」
バイオハック。
自分の身体を一つのシステムとして捉え、食事という外部入力を通じて出力を最大化する。
この科学的なアプローチは、仕事のパフォーマンスに悩む私にとって、一筋の光に見えた。
単に「体重を減らす」ことが目的ではない。
朝起きた瞬間に脳のスイッチが入り、霧が晴れたような快感の中で一日をスタートさせること。自分の身体の主導権を、自分自身の手に取り戻すこと。
これが、私の「人体実験」の真の目的だ。
スタート時のスペック
戦いを始めるにあたり、私は自分の現実を直視することから始めた。
体重: 90.6kg。それは、自分でも見て見ぬふりをしてきた数字でした。
身体の状態: 歩くたびに足腰に重みを感じ、だんだん移動で息が切れるようになってきた。
脳の状態: 朝の倦怠感は昼過ぎまで続き、集中力の持続時間が短くなってきた。
この「重苦しい日常」がどう変わっていくのか。あるいは変わらないのか。
すべてをデータとして記録し、公開するドキュメンタリー。
これが私から「今の自分」への宣戦布告だ。
次回:形から入る「最強の装備」
さて、バイオハックを決意した私がまず最初に行ったのは、何かをやめること、我慢することではなかった。
この最強の食事メソッドを完遂するために必要な「武器」を揃えることだった。
バターコーヒーを単なる『バター入りのコーヒー』で終わらせない。そのために私がこだわった、日本のキッチンをラボに変える『最強の装備』とは何か?
私は、早速調達の旅へ出かけた。
次回、第2回「日本で揃える最強の装備(機材編)」。
